山地の林床、林縁の落葉の間に生える多年草で菌従属栄養植物。地下茎は白色、地上部は全体に赤紫色を帯びる。
根は放射状に横に広がり細かい側根を多数つける。草丈は7〜17cm、殆ど分岐しないか基部で分岐する。 葉は鱗片状で卵形、長さ約3mmで基部は茎を抱く。 総状花序は長さ1〜7cm、5〜15花をつけ、上部に雄花、下部に雌花をつける。雄花は径6〜9mm、花被は紫紅色で6裂し、 裂片は細い線形で開出し、長さ約3.5o、雄しべは3個、花枝は短く、基部は互いに合生している。 雌花は直径約6〜9mmで、花被は6裂し、長さ約3.5o。集合果を作り、直径3〜5o、花柱は長い。 分布は沖縄県、台湾。開花は3〜6月。 |
当初、沖縄県で見ていたものはウエマツソウのみと思っていましたが、 場所によっては花の付き方や開花期に違いがあるという事がわかり、 神戸大学の末次さんの指導を受けながら観察を続けていましたが、その多くが台湾で記載されたSciaphila megastylaと同一であることが 末次さんらの研究によって明らかになりました。よく似るウエマツソウも自生はありますが、まず、開花期が違う事、雌花の花柱が目立って長く、 草丈もウエマツソウよりも高く花がやや大きく、疎につく事などの違いがあります。 |
(標本その2) 根は放射状に横に広がり細側根を多数つける。 地上部は12cm程度。地下部は25cm程度 |