タイワンホトトギス (台湾不如帰)

ユリ科 ホトトギス属 
Tricyrtis formosana

山地、湿った岩壁、森林内などに生える草丈30〜50cmの常緑の多年草。
茎は地下茎からよく分岐し、茎や葉は無毛。
葉は、茎に数枚つき、倒披針形、長さは10〜20cm。上面は光沢があり、斑点が入り、たまに葉腋に無性芽をつける。
茎頂の総状花序に花を数個疎らにつけ、花被片は斜め上向きに開き、花は淡紫色で、紫色の斑点が散生する。 蕚片と花弁は長さ2cm。種子は刮ハ。 分布は沖縄島、西表島、台湾。開花は2〜11月。
(追記:2024)本種は台湾から西表島と沖縄島へとそれぞれ直接的に2つの異なる経路で渡来した事が研究者の方により発表された。 なお、園芸種として広く愛用されているものは別系統のもだそうです。

沖縄本島のものは森林内の渓流沿い、民家の集落に近い水辺でみられる。この種は葉に斑点が多く茎や葉は有毛。
沖縄島中部 2007.3.17

沖縄島中部 2007.10.28

沖縄島中部 2007.10.28

西表島 2012.10.26

西表島 2012.10.26

西表島 2012.10.26

西表島の物は山地の自然林内の滝の壁面に生育し、自生地の環境に適応する形になっていて、沖縄島の物と比べると
やや花弁の紫色の斑紋が少なく、2裂する雄しべの先もやや短かめ等形態に違いがあります。
西表島 2012.10.26


西表島 2013.10.29

名護市の桜の名所の山の林縁にもあるが、ここのは園芸種の野生化したものだそうだ。
名護市 2021.10.21

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