シオクグ(潮莎草)

カヤツリグサ科 スゲ属 
Carex scabrifolia

海岸や河口の塩基性湿地に生える多年草。疎らに生え、横走する長い根茎がある。
葉は有花茎より短く、幅1.5〜3mm、深緑色、縁はざらつく。 基部の鞘は赤紫色。腹面に糸網を生じる。
苞は葉状、無鞘〜短鞘。 有花茎は高さ30〜60cm、断面は3稜形、陵がざらつく。
小穂は上部の2〜4個は雄性で線形、長さ2〜4cm、下方の1〜2個は雌性で互いに離れてつき、長さ1〜2cm。 雌花の鱗片は卵状三角形で長さ果胞の半分程度。果胞は楕円形、長さ6〜8mm、コルク質、細脈があり、無毛、 先は急に狭まって太く短い嘴となり、口部は2歯、乾燥すると褐色に変色する。
痩果は楕円形、長さ3.5〜4.5mm。柱頭は3岐。
分布は北海道、本州、四国、九州〜南西諸島。朝鮮、中国、台湾、ウスリー。開花は5〜6月。

河口からやや離れた場所の川沿いで見られた。この時期花は少なかったが根茎が砂地をはっている様子がわかる。
名護市 2020.4.19

雄花(右)
名護市 2020.4.19

雌花
名護市 2020.4.19

屋久島では海に近い場所にコウボウシバがあり、その後方(陸側)にシオクグが生えていた。
屋久島 2017.5.17

屋久島 2017.5.17

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