ヒロハノコギリシダ(広葉鋸羊歯)

イワデンダ科 ノコギリシダ属
Diplazium dilatatum

山地の林下に生える常緑性のシダ。根茎は太く短く直立し、太い根で密に覆われる。
葉はやや接近して出て、葉柄は通常葉身よりやや短く、下方には線状披針形の褐色鱗片を密生する。
葉身はほぼ三角形、2回羽状複生、長さも幅も1mを超える事がある。下部の羽片は狭長楕円形、鋭頭、下部の方は短柄がある。 基部は広い心形、羽状に浅裂〜中裂する。小羽片は全縁または細鋸歯縁。
胞子嚢群は裂片の中肋にほぼ接するようにつき、線形で3〜5対平行する。包膜は薄い膜質で辺縁が毛状に細裂する。
本州(八丈島、紀伊半島南部)、四国、九州〜沖縄。台湾、中国南部、南アジア、オーストラリア、南太平洋。

国頭村 2012.12.3

(左)葉柄の下方には線状披針形の褐色鱗片を密生する。(右)胞子嚢群は裂片の中肋にほぼ接するようにつき、線形。
国頭村 2012.12.3

西表島 2012.10.27


包膜は線形で、辺縁が毛状に細裂する。

国頭村 2012.12.3
(左・中)西表島 2012.10.27

葉柄基部の鱗片は披針形、小突起縁、褐色で辺縁が黒色の縁取り状。
名護市 2020.10.7

下部の羽片は狭長楕円形、鋭頭、下部の方は短柄がある。 基部は広い心形、羽状に浅裂〜中裂する。
国頭村 2021.12.10

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